
Google Cloudへのログインとコンソールの使い方
Google Cloudの管理で中心になるのが「Google Cloudコンソール」です。ブラウザ上で利用できる管理画面で、プロジェクトの作成、サービスの有効化、サーバーの作成、データの保存、権限設定、請求確認などを行えます。
Google Cloudを使い始める基本的な流れ
- Google Cloudへアクセスして利用するアカウントでログインする
- Google Cloudプロジェクトを作成または選択する
- 必要に応じてCloud Billingアカウントを設定する
- 利用したいAPI・サービスを有効化する
- Compute EngineやCloud Runなど必要なリソースを作成する
- 請求画面で利用料金を確認する
企業や組織では、個人のGoogleアカウントだけでなく、Cloud Identityなどで管理された組織アカウントを利用する場合があります。また、実際に利用できるサービスや操作内容は、付与されているIAM権限によって異なります。
「アカウント」「請求アカウント」「プロジェクト」は別物
Google Cloudを理解するうえで特に重要なのが、この3つを混同しないことです。
- 利用者のアカウント:Google Cloudコンソールなどへログインするためのユーザー
- Cloud Billingアカウント:利用料金を集計・支払いするための単位
- Google Cloudプロジェクト:サーバー、ストレージ、APIなどのリソースをまとめる管理単位
Google Cloudのリソースは基本的にプロジェクトに所属します。また、プロジェクトは課金を行うCloud Billingアカウントと関連付けることができます。複数のプロジェクトを1つの請求アカウントへ関連付けることも可能です。
プロジェクト名・プロジェクトID・プロジェクト番号の違い
Google Cloudプロジェクトには「プロジェクト名」「プロジェクトID」「プロジェクト番号」があります。特にプロジェクトIDはコマンドやAPIなどでも使われる重要な識別子です。画面上の名前だけを見て管理すると取り違えにつながるため、複数プロジェクトを扱う場合はプロジェクトIDも確認しましょう。
Google Cloudの請求額を確認する方法
Google CloudコンソールのBilling(お支払い・請求)関連画面では、利用料金や費用の推移を確認できます。Billing Reportsでは、期間、プロジェクト、サービス、SKU、ロケーションなどの条件で費用を分析できます。
「何に料金がかかっているのかわからない」ときは、まずサービス別・プロジェクト別に表示を切り替えるのが基本です。使っていないVM、ストレージ、IPアドレスなどのリソースが残っていないかも確認します。
Google Cloudの「容量」はサービスごとに考える
Google Cloudには、一般的なオンラインストレージサービスのような「アカウント全体で○GBまで」という単純な容量設定があるわけではありません。Cloud Storageの保存容量、Compute Engineのディスク、データベースなど、それぞれのサービスごとに容量や料金、割り当て、システム上限が設定されています。
Google Cloudでは「割り当て(Quota)」によってプロジェクトが利用できるリソース量が制限される場合があります。割り当ては通常、調整を申請できるものがありますが、変更できないシステム上限も存在します。現在の利用量はGoogle Cloudコンソールの「割り当てとシステム上限」から確認できます。
Google Cloudでウェブホスティングするなら何を使う?
Google Cloudでは、WebサイトやWebアプリの構成に応じて複数の選択肢があります。
Cloud Run:WebアプリやAPIを手軽に公開したい場合
Cloud Runは、コンテナ化されたアプリケーションを実行するサービスです。Google Cloud公式ドキュメントには、PythonのFlaskアプリをソースコードからCloud Runへビルド・デプロイするクイックスタートも用意されています。WebアプリやAPIを構築したい場合の有力な選択肢です。
Compute Engine:サーバーを細かく管理したい場合
OSやサーバー構成を自分で細かく管理したい場合はCompute Engineを利用できます。LinuxやWindowsなどを動かす仮想マシンを作成でき、一般的なVPSやクラウドサーバーに近い感覚で利用できます。
App Engine:アプリケーション中心で運用したい場合
App Engineは、Webアプリケーションを開発・ホスティングするフルマネージド型のプラットフォームです。ただし、Google Cloudの一部公式ドキュメントでは、新しいWebサービスの構築ではCloud Runから始めることを推奨する案内もあります。既存環境との互換性や要件を比較して選びましょう。
Google Cloudと生成AI:Vertex AI・Geminiの活用
Google Cloudでは、Vertex AIなどを通じて生成AIを企業システムやアプリケーションへ組み込むことができます。文章生成だけでなく、社内情報を利用した支援システム、ソフトウェア開発支援、データ処理、顧客体験の改善など、活用範囲は広がっています。
「Google Cloud 生成AI活用事例集」は実在する
Google Cloud Japanは、Vertex AIやGeminiなどの生成AI活用事例をまとめた事例集を公開しています。2024年には35社、56事例などを紹介する更新が行われ、その後も内容が拡充されています。2026年3月には、国内120社の最新導入事例と解決策をまとめた生成AI活用事例集の刷新が公式ブログで案内されました。
国内企業の公開事例では、住友ゴム工業がCloud WorkstationsとGeminiによるソフトウェア開発環境を構築し、Gemini Code Assistによる開発支援を利用した事例などがGoogle Cloud公式サイトで紹介されています。また、メルカリの事例でも生成AIを活用した新たなユーザー体験への取り組みが紹介されています。
ただし、導入事例に記載された成果は各社固有の環境や条件に基づくものです。同じサービスを導入すれば、どの企業でも同一の効果が得られるとは限りません。自社のデータ、セキュリティ要件、費用、運用体制を踏まえて検討する必要があります。
Google Cloudは「使い始める方法」だけでなく、「障害が起きたとき」「使わなくなったとき」の対応を知っておくことも重要です。次のページで安全な終了方法まで確認しましょう。



