「リースバックはやめとけ」と言われる理由

リースバックについて「やめとけ」という意見が出る背景には、仕組みそのものが悪いというより、契約内容を十分に理解しないまま進めると不利になる可能性があることが関係しています。特に高齢者の自宅売却では、強引な勧誘や契約内容の理解不足によるトラブルも注意喚起されています。

理由1:自宅の所有権を手放すことになる

リースバックでは、売却後の自宅は自分のものではありません。家のリフォーム、設備の変更、第三者への譲渡、将来の相続などについて、売却前と同じように自由に決められるとは限りません。住み続けられるとしても、立場は「所有者」から「借主」に変わります。

理由2:何年住めるかは契約しだい

リースバックで何年住めるかは、賃貸借契約の種類と期間によって変わります。普通借家契約であれば、借主の居住継続が比較的守られやすい一方、定期借家契約では契約期間の満了により契約が終了します。再契約できる場合もありますが、貸主と借主の双方が合意しなければ続けられません。

広告や説明で「住み続けられる」と聞いても、それが何年間なのか、更新できるのか、再契約を断られる可能性があるのかを契約書で確認することが必要です。口頭説明だけで判断するのは避けましょう。

理由3:家賃を払い続けられない可能性がある

リースバックでは、売却代金を受け取ったあとも毎月家賃を支払います。売却代金を生活費やローン返済に充てた結果、数年後に家賃を払う余裕がなくなる可能性もあります。家賃が将来変わる条件になっている場合は、更新時や再契約時の負担も確認が必要です。

契約前には、少なくとも「何年間住む予定か」「その期間の家賃総額はいくらか」「年金や収入で支払い続けられるか」を紙に書き出して確認しましょう。売却代金だけを見るのではなく、家賃を差し引いた後に手元へ残る金額で判断することが大切です。

理由4:通常売却より条件が合わない場合がある

リースバックは、買主が購入後に貸主となり、賃貸管理や将来の売却リスクを負う取引です。そのため、売却価格や家賃の条件が通常売却とは異なる場合があります。提示された価格が妥当かどうかは、複数の不動産会社に意見を聞き、通常売却した場合の価格とも比較しましょう。

リースバックの条件で必ず見るべきポイント

売却価格

まず確認すべきなのは売却価格です。住宅ローンが残っている場合、売却代金でローンを完済できるか、抵当権の抹消が可能かも重要になります。手元資金を増やす目的で契約したのに、諸費用や返済後にほとんど残らない場合もあるため、実際に自由に使える金額を確認しましょう。

家賃と支払い期間

次に確認するのは家賃です。月額だけでなく、年間総額、5年住んだ場合、10年住んだ場合の総額を計算すると、負担の大きさが見えやすくなります。家賃の改定条件、滞納時の扱い、保証会社の利用有無、敷金や礼金の有無も確認しましょう。

賃貸借契約の種類

普通借家契約なのか、定期借家契約なのかは特に重要です。定期借家契約の場合、契約期間が満了すると契約は終了します。再契約の予定があると言われた場合でも、再契約の条件が契約書に具体的に記載されているかを確認しましょう。

修繕費や原状回復の負担

売却後は自宅ではなく賃貸住宅として住むことになります。設備が壊れた場合の修繕費、退去時の原状回復費用、リフォームや設備追加の可否なども契約前に確認しておく必要があります。

さらに注意したいのが「買戻しできます」という言葉です。買戻しは当然の権利ではなく、条件次第で大きく変わります。