年金は、老後の生活だけでなく、病気やけがで障害が残ったとき、家計を支えていた方が亡くなったときにも関係する大切な制度です。一方で、「自分はいくらもらえるのか」「年金定期便はどこを見ればよいのか」「支給日に振り込まれる金額と手取りが違うのはなぜか」など、実際に確認しようとすると迷いやすい点も多くあります。この記事では、年金の基本的な仕組みから、2026年度の年金額、ねんきんネット、年金生活者支援給付金、税金や天引きされるものまで、順番にわかりやすく解説します。

年金や老後資金を確認するための書類と電卓のイメージ

この記事でわかること

  • 年金とは何か、公的年金の基本的な仕組み
  • 2026年度の年金額と支給日の考え方
  • ねんきん定期便の見方と、ねんきんネットで確認できること
  • 年金から天引きされる税金・保険料
  • 年金生活者支援給付金の対象者と注意点

年金とは?老後だけでなく「万一」に備える公的制度

年金とは、一定の条件を満たした人に対して、国の制度に基づいて継続的に支給されるお金のことです。日本の公的年金は、老後の生活を支える老齢年金だけでなく、病気やけがで障害が残ったときの障害年金、家計を支えていた方が亡くなったときの遺族年金も含みます。

公的年金は「自分で積み立てたお金をそのまま受け取る制度」というより、現役世代が保険料を納め、社会全体で高齢期や万一の生活を支える社会保険の仕組みに近い制度です。そのため、保険料を納めた期間や働き方、加入していた制度によって、将来受け取る金額が変わります。

年金の仕組みは「国民年金」と「厚生年金」の2階建て

日本の公的年金は、基本的に国民年金厚生年金保険の2階建てです。国民年金は、20歳以上60歳未満のすべての人が加入する基礎部分です。会社員や公務員などは、国民年金に加えて厚生年金にも加入します。

区分主な対象保険料の納め方
第1号被保険者自営業者、学生、無職の方など納付書や口座振替などで自分で納付
第2号被保険者会社員、公務員など勤務先を通じて納付。給与から天引き
第3号被保険者第2号被保険者に扶養されている配偶者本人の自己負担はなし

会社員や公務員として働いた期間がある方は、老齢基礎年金に加えて、報酬や加入期間に応じた老齢厚生年金を受け取れる可能性があります。反対に、自営業やフリーランスの期間が長い方は、基本的には老齢基礎年金が中心になります。

2026年度の年金はいくら?年金額は令和8年度に引き上げ

2026年度、つまり令和8年度の年金額は、令和7年度から引き上げられています。日本年金機構によると、令和8年4月分、実際の支払いでは2026年6月15日支払分から、国民年金(基礎年金)は1.9%、厚生年金の報酬比例部分は2.0%の引き上げです。

年金額の例令和8年度の月額
老齢基礎年金の満額
昭和31年4月2日以後生まれの方
70,608円
老齢基礎年金の満額
昭和31年4月1日以前生まれの方
70,408円
厚生年金の標準的な年金額
夫婦2人分の老齢基礎年金を含む例
237,279円

ただし、上記はあくまで制度上の例です。実際の年金額は、保険料を納めた月数、厚生年金に加入していた期間、給与・賞与の水準、免除期間の有無などによって変わります。「自分はいくらもらえるか」を知るには、ねんきん定期便やねんきんネットで確認することが大切です。

年金支給日はいつ?原則は偶数月の15日

年金は、原則として偶数月の15日に、前月分と前々月分がまとめて振り込まれます。たとえば、6月の支給日には4月分と5月分が支払われる形です。15日が土曜日・日曜日・祝日の場合は、その直前の平日に振り込まれます。

2026年の場合、令和8年4月分からの改定後の年金額は、2026年6月15日支払分から反映されます。支給日そのものは家計管理にも直結するため、年金だけで生活費を組み立てる場合は、2か月単位で支出を考えることが重要です。

年金額は「制度上の月額」だけでなく、通知書や記録の見方を知ることで現実の手取りに近づきます。次のページでは、ねんきん定期便とねんきんネットの確認ポイントを解説します。