高年齢雇用継続給付金の申請方法

高年齢雇用継続給付金は、原則として事業主を経由してハローワークに申請します。ただし、やむを得ない理由がある場合や、本人が自ら申請手続きを行うことを希望する場合は、本人が提出できる場合もあります。

申請先は、事業所の所在地を管轄する公共職業安定所、つまりハローワークです。手続きは電子申請にも対応しています。会社側が電子申請を利用している場合、本人が紙の申請書を直接見る機会が少ないこともあります。

申請は原則2か月に一度

高年齢雇用継続給付金の支給を受けるには、原則として2か月に一度、支給申請書を提出する必要があります。初回の支給申請は、最初に支給を受けようとする支給対象月の初日から起算して4か月以内に行う必要があります。

2回目以降は、ハローワークから交付される「高年齢雇用継続給付次回支給申請日指定通知書」に印字された指定日に従って申請します。

必要な申請書と添付書類

高年齢雇用継続基本給付金の初回申請では、主に次のような書類が必要になります。

  • 高年齢雇用継続給付受給資格確認票・(初回)高年齢雇用継続給付支給申請書
  • 払渡希望金融機関指定届
  • 雇用保険被保険者六十歳到達時等賃金証明書
  • 賃金台帳、労働者名簿、出勤簿など、記載内容を確認できる書類
  • 運転免許証や住民票の写しなど、年齢を確認できる書類

あらかじめマイナンバーを届け出ている場合、年齢確認書類の写しを省略できることがあります。また、事前に受給資格確認を行い、賃金月額が登録されている場合には、ハローワークから交付された受給資格確認通知書を添付する流れになります。

同意書が必要になる場面

申請書類では、被保険者本人の確認が重要です。事業主が申請内容を本人に確認し、合意のもとで「記載内容に関する確認書・申請等に関する同意書」を作成・保存することで、申請書上の本人氏名の記載を省略できる場合があります。

本人側としては、会社が申請してくれている場合でも、賃金額、対象月、振込口座、支給決定通知書の内容を確認しておくと安心です。

支給日はいつ?振込の目安

高年齢雇用継続給付金には、年金のような全国一律の決まった支給日があるわけではありません。申請後、ハローワークで審査が行われ、支給が決定されると「高年齢雇用継続給付支給決定通知書」が交付されます。

振込は、支給決定日からおおむね1週間程度が目安です。実際の入金日は、申請時期、審査状況、金融機関の営業日、口座情報の誤りの有無などによって前後します。振込が確認できない場合は、まず勤務先の担当部署に、申請状況と支給決定通知書の有無を確認するとよいでしょう。

転職した場合の注意点

60歳以降に転職した場合でも、条件を満たせば高年齢雇用継続給付の対象になる可能性があります。ただし、基本手当を受けたかどうかで制度の種類が変わります。

基本手当を受けずに再就職した場合は、高年齢雇用継続基本給付金の対象になることがあります。一方、基本手当を受けた後に再就職した場合は、高年齢再就職給付金の対象となることがあります。ただし、同じ就職について再就職手当を受けた場合、高年齢再就職給付金は支給されません。

また、高年齢再就職給付金では、再就職日の前日における基本手当の支給残日数が100日以上あることが条件になります。支給残日数が200日以上なら最長2年、100日以上200日未満なら最長1年が目安ですが、65歳に達した月までが限度です。

確認不足で起こりやすい落とし穴

給与が下がっても75%未満でなければ対象外

定年前より給与が下がっていても、60歳時点の賃金と比べて75%以上であれば支給されません。「下がったかどうか」ではなく、「どの程度下がったか」が判断の中心です。

対象月の途中で退職すると対象外になることがある

支給対象月は、その月の初日から末日まで雇用保険の被保険者であることが必要です。月の途中で退職した場合、その月が支給対象にならない可能性があります。

申請しないともらえない

高年齢雇用継続給付金は、条件を満たしていても自動的に振り込まれる制度ではありません。受給資格確認や支給申請が必要です。勤務先が手続きを進めることが多いものの、本人も「対象になる可能性があるか」「申請が済んでいるか」を確認しておくことが大切です。

まず確認したい3つのポイント

  • 雇用保険に加入しているか:給与明細や勤務先の担当部署で確認
  • 60歳時点の賃金と現在の賃金の差:75%未満かどうかを確認
  • 申請の進み具合:初回申請、添付書類、次回申請日、支給決定通知書を確認

高年齢雇用継続給付金は、60歳以降の働き方や収入に関わる大切な制度です。ただし、支給率の変更、年金との調整、賞与の扱い、申請期限など、つまずきやすい点も少なくありません。自分の給与だけで判断せず、勤務先の人事・総務担当や管轄のハローワークに確認しながら進めることで、手続きの漏れや誤解を防ぎやすくなります。

<参考サイト>厚生労働省 / ハローワークインターネットサービス / 日本年金機構 / e-Gov法令検索