
2026年のソフトバンク社債|第70回無担保普通社債の条件
「ソフトバンクの社債」で注意したいのは、ソフトバンクグループ株式会社とソフトバンク株式会社を混同しないことです。名称は似ていますが発行体は別法人であり、社債を選ぶ際には正式な発行体名を確認する必要があります。
2026年9月4日に条件が決定したのは、ソフトバンクグループ株式会社 第70回無担保普通社債(愛称「福岡ソフトバンクホークスボンド」)です。公表条件は次のとおりです。
- 発行総額:1兆円
- 各社債の金額:100万円
- 利率:年4.75%
- 年限:7年
- 申込期間:2026年9月7日~9月16日
- 払込期日:2026年9月17日
- 償還期限:2033年9月16日
- 担保:無担保
- 保証:なし
- 取得格付:A(日本格付研究所)
利率だけを見るのではなく、7年間という期間、無担保・無保証であること、発行企業の財務状況や信用力などを含めて判断する必要があります。格付が付いていても元本や利払いを保証するものではありません。
社債の税金は?2026年時点では利子に原則20.315%
個人が一般的な国内公募社債などの「特定公社債」から受け取る利子には、2026年時点で原則として20.315%(所得税・復興特別所得税15.315%、住民税5%)が源泉徴収されます。
特定公社債の利子は申告分離課税の対象ですが、確定申告不要制度を選択することもできます。したがって「社債を持ったら必ず確定申告が必要」というわけではありません。
確定申告を検討するケース
一定の特定公社債や上場株式等について譲渡損失がある場合、要件を満たせば確定申告により利子等と損益通算できる場合があります。また、源泉徴収ありの特定口座内で受け入れた利子等については、同一口座内で一定の損益通算が行われる仕組みもあります。
売却益や償還差益についても課税関係が生じることがあります。私募債、割引債、海外債券などは取扱いが異なる場合があるため、個別の税務判断が必要な場合は国税庁・税務署・税理士などに確認してください。
社債はNISAで買える?普通の社債は原則対象外
通常の社債そのものは、2024年からのNISAの成長投資枠・つみたて投資枠の直接の投資対象ではありません。成長投資枠の主な対象は、一定の上場株式、ETF、REIT、投資信託などです。
そのため、個別の普通社債を証券会社で購入して利息を受け取る場合、通常はNISAによる非課税にはなりません。ただし、債券に投資する投資信託などの中には、制度上の条件を満たしNISA対象となる商品があります。これは「社債そのものをNISAで買う」こととは別です。
「社債型種類株式」とは?社債ではなく法律上は株式
社債型種類株式とは、東京証券取引所において優先株等として上場される株式のうち、社債に似た商品性を持つ種類株式の通称です。名前に「社債」と入っていますが、普通社債そのものではなく株式です。
一般的な社債型種類株式には、普通株式より先に所定の優先配当を受ける仕組み、原則として株主総会の議決権を持たない設計、発行企業による取得条項などがあります。ただし、銘柄によって条件は異なります。
債権者である普通社債の保有者とは立場が異なり、社債型種類株式の配当や残余財産の分配は債権者への支払いより劣後します。また、市場金利や発行企業の信用力によって株価が下落するほか、流動性が低くなるリスクもあります。
社債型種類株式はNISA対象になることがある
社債型種類株式は法律上・取引所制度上は株式であるため、NISAの成長投資枠の要件を満たす上場銘柄であればNISA口座で取引できる場合があります。通常の社債がNISA対象外である点とは大きな違いです。
日本取引所グループの銘柄一覧では、2026年6月4日に日本航空の第1回社債型種類株式が上場するなど、社債型種類株式の上場例も増えています。購入時には「社債と同じもの」と考えず、各銘柄の配当条件、取得条項、議決権、価格変動リスクを確認する必要があります。
「社債間限定同順位特約付」とは?保証ではない
社債名でよく見かける「社債間限定同順位特約付」とは、発行体が他の社債だけを担保付きにして特定の社債権者を有利にすることを制限するための特約です。
典型的には、対象となる他の社債に担保を設定する場合には、当該社債にも同順位の担保を設定する、といった内容になっています。
ただし、「社債間限定同順位特約付=元本保証」「社債間限定同順位特約付=最初から担保付き」ではありません。実際の範囲や条件は各社債の要項で確認する必要があります。
社債を選ぶときに最低限チェックしたい8項目
- 発行体:実際にお金を貸す相手はどの企業か
- 利率・利回り:高い数字だけで判断していないか
- 満期:その期間まで使わない資金で投資できるか
- 格付:信用力を確認する一つの材料として利用する
- 担保・保証:無担保、保証なしなどの条件を確認する
- 債権順位:普通社債か、劣後債かなどを確認する
- 途中売却:売却価格が購入価格を下回る可能性を理解する
- 期限前償還・特殊特約:発行体側の判断で早期償還される条件などを確認する
まとめ|社債は「預金より高い利率」だけで選ばない
社債は、企業に資金を貸し、利息を受け取りながら満期の償還を待つ金融商品です。値動きの大きい株式とは性格が異なり、資産運用の選択肢の一つになり得ます。しかし、預金のような元本保証はなく、企業の倒産・デフォルト、金利変動、途中売却、流動性などによる損失リスクがあります。
特に重要なのは、利回りが高いという理由だけで決めないことです。発行体の信用力、満期、格付、担保・保証、債権順位、特殊な特約を確認し、満期まで使う予定のない余裕資金かどうかも含めて判断する必要があります。
また、通常の社債はNISAの直接投資対象ではありませんが、社債型種類株式は株式としてNISA対象になる場合があります。税制や発行条件は変更されることもあるため、実際に購入する際は、その時点の目論見書、契約締結前交付書面、発行企業のIR情報、証券会社の最新情報を必ず確認してください。
※本記事は2026年9月7日時点で確認した情報をもとにした一般的な情報提供を目的とするもので、特定の金融商品の購入・売却を推奨するものではありません。金融商品の条件、税制、募集状況等は変更される場合があります。




